2026.01.15 Thursday

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2025-12-01 17:41:00

何かの役に立つということ

数年前まで、毎年2月になると精神面で不調をきたしていた。理由はわからないけど、鬱屈として、笑顔が消える。何をしても楽しくなくて、酒ばかり飲んで、自己嫌悪が強くなる。それが常だったのが、ここ数年はそれが無くなった。それはそれで理由はわからないが、過去の自分を振り返ると多分、ここ数年の社会参加の増加が理由として大きいんじゃないだろうかと思っている。

自分の過去を知る人は、自分がどうしようもない人間であったことを知っている。今でもどうしようもない人であるかもしれないが、その時は、若かったし世間知らずで、子どものような思考だった。世界が自分を孤独にさせて、誰も自分のことを見てくれない。どうにかして自分を見てもらいたくて、異常な自我を他人に押し付けていた。そして自分の周りから人が消えていった。

自分は大したことがない人間なのだと、これでもかというくらい思い知った後に、たくさんのやさしい人々に出会って、少しはやさしくなれた。やさしくしないと、誰も見てくれないのだなとわかった。いつしか、自分の孤独は消えていった。

そうして、福井に来て演劇を始めて、さよならキャンプを始めて、地域、学校、福祉施設、様々な団体や個人からお声がかかって、社会参加が多くなった。小学校に行ってお礼の手紙に「来てくれてありがとう」という内容が書かれてあって、自分が何のために生きているかを実感した。自分がどうしようもない人間だと思い知ったからこそ、自分を受け入れてくれる人にものすごいありがたく、感謝の気持ちが湧いてくる。40年近くかかったけど、自分が他者のためにがんばれる舞台を見つけた気がした。誰かのために生きたいと、恥ずかしがらずに素直にもっと早くなっていたらよかったなと思った。

そしてぼくの周りにいる人たち、いつもありがとう。おかげさまです。

フェリーニの「道」という映画に出てくる台詞が好きだ。

「この世で何も役に立たないものはない。この石ころだって何かの役に立ってる」